アニヲタの俺がラップバトルにハマった話【オタクとMCバトルの親和性】

Twitter凍結しました。

今日は生まれつきアニヲタの病気を持っている、かつTVとか見たこと無い、J-POPも聴いたこと無い、なろう小学校卒・ラノベ中学卒の僕がラップバトル動画にハマったので語りたいと思います。




オタクのラップ嫌悪


まず、アニメオタクって割とラップ嫌いじゃないですか?
理由として多分日本語がダサいとか、アニソンに唐突に入ってきて嫌い、とか抑揚がないから聞いてて恥ずかしくなるみたいな理由があると思うんですよね。
陽キャの文化っぽいから手放しで褒めれないみたいなのも。
僕もそう思ってた側なので、もしかしたら読者のアニオタも考えを変えてくれるかもしれません。

ラップがあるアニソンを軽く思い出すだけでも

・焼きたてジャパンED
To All Tha Dreamers / SOUL'd OUT

・交響詩篇エウレカセブンOP
少年ハート / HOME MADE 家族

サムライチャンプルーOP
Battlecry / Nujabes

・デュラララ!! OP
コンプリケイション / ROOKiEZ is PUNK'D

こんな感じ。いやもっとあるけど。ラップアニソン年表 @ ウィキとかで調べてください。
(この辺の選出理由はそれなりに新しくてそれなりに知られてそうな所を選びました)

多分これで「Bomb A Head Vが入ってないやん!」って言うやつはCLANNADの春原かおっさんだと思います。

聴いた事無い人は聴いて見てください。聴いたことある人は「ああ、あれね」と賛否あると思いますが、
正直今挙げた曲達をカッコいいと思うか思わないかはどうでもいいです、今日の本題はラップバトルなので。

そもそもオタクこそが言葉遊びが好き


俺達アニメオタクは言葉遊びが好きだと思ってます、オタクの9割くらい。
それは掛け合いだったり、上手い言い回しだったり。

物語シリーズとか、四畳半神話大系、ファイアボール、久米田作品でもいい。 
ユリ熊嵐とか輪るピングドラムでもね。

日本語だからこその遊びとか、音の聞き心地の良さとか、結構好きだと思うんですよね。




まあ、だから正直合う合わないはある。
この記事読んで合わない人はもう一生ラップ聴かないで済むと思ってください。死ぬまでに見つけたい趣味が1つ消化出来て他に集中できるようになります。
効率よく生きましょう。それだけで得です。


ラップバトル(MC BATTLE)~R-指定~


ラップバトルとは基本「フリースタイルラップバトル」で、即興で韻を踏みながら競い合う事です。(雑だし由来とかも知った方がいいかもしれませんが割愛します)
もっと雑にいえば口喧嘩
※フリースタイル=即興
百聞は一見にしかずなので見てみましょう。2つから選んでください。




いやおっさん達が口喧嘩してるの見たくねえわ……って言うワガママなオタク用

VOICEROID(ボカロの喋る版です)知ってる層がアニオタ≠ゲーム実況とかYouTubeとか見る層なのでかなり分類が微妙ですが、解説もしてるのでわかりやすくていいと思います。
ちなみに僕の入り口はこれです
が、キャラ知ってる上で楽しめたので知らないなら楽しめるかはわからないです。(僕は見て欲しい)





ここ数年の中でもかなり熱いバトルだと思ってます。

この動画からラップバトル始めた人も多いし、「これが即興の韻なのか…」ってなると思います。俺はなった。

このR-指定はLoLでいうFakerみたいなもん(最強。FPSの神ゲー連呼おじさんでもいい。) で、高校生でプロを打ち負かしたり、相当な化物なんですが、この動画の頃も20歳前後ですね。
俺達が20歳の頃にこんな言葉ベラベラ出てくるか?俺は出てこない。

ネットのオタク共は思い上がりがちなので「ほーん、別にすごく無くね?(俺は出来るとは一言も言ってないけど)」とか言うかもしれません。
そんなワガママなオタクにはこの動画を見て欲しい。



出来れば全部見て欲しい。
けどソシャゲやってるから時間がないみたいなカス中のカスみたいなオタク君の為に要点だけ教えると「11:30~」のUMB2014という大会のバトルだけは見て欲しい

オタクみたいな見た目の漫画・映画好きの早口ラッパー(DOTAMA)と完全に場数を経験しすぎて落ち着きすら感じるR-指定とのバトル。
(実際Rの発声がかなり変わってると思います、わからないオタクは人と会話してみることから始めてみましょう。意外とみんな知らないんですがTwitterで淫夢語録やセリフ画像を使ってリプし合うのはコミュニケーションじゃないので気をつけてください。)

お互い殺気もフロウ(簡単に言えば歌い方)も凄まじくて衝撃でした。
特に延長後のRのフロウは数あるMCバトルの中で1番好きです。


Lick-G

次に、Lick-G。
イギリス人と日本人のハーフ。インターネット英語発音厨もこれで論破出来るでしょう。




Lick-Gの凄い所は、ビートアプローチ、そして相手の踏んだ韻を使って確実にアンサーしていく誰がどう見ても即興だとわかるスタイル、後やはり音の聴き心地の良さですね。

確か今19歳くらいですが、大会で優勝したり、フリースタイルダンジョンという番組を制覇したり、同世代どころかラッパーの中でも最強の部類です

フリダンのLick-G回はめちゃくちゃ面白いんですが、他のダンジョンの回を見てからモンスターがどういう人達なのか見てからのほうが楽しめるかもしれませんね。

海外の文化であるライム読み(相手がラップしてる最中、つまり黙ってなきゃいけないのに相手が言うだろう韻を被せていく禁じ手。お前の韻ごとき俺でも読めるくらいのもんみたいな意味になる)
を持ち込んだのはLick-Gと言って過言ではないでしょう。
また、三連符やレゲエみたいなノリ方。どんなビートでも完全に使いこなしているのが凄まじいんですよね。


こういうのも


最後に見て欲しいのはこの動画です。



音の乗せ方も良いんですが、相手をdisるんじゃなく、お互いがお互いをリスペクトして、相手のノリも褒めあう、こういうバトルもあります。



ラップ、HIP HOPというのはその人間のルーツプロセス。過去を含めて今の自分になった、そういう全てをぶつけてくるので、昔どういう曲を出してたか、どういう人間だったか、どういうバトルをしたか、というのを知るとより面白くなります


知識が深まるほど面白いです。確実に。これこそオタクの真骨頂だと思うんですよね。
バトルによっては1年越しのアンサー(伏線回収とか好きだろ?)とか、かかってるビート(曲)のリリック、メンバーとか、知れば知るほど深いです。

もっと知りたい人は晋平太、R-指定とかで検索しましょう。
最近は公式チャンネルがかなり多いので無料で見れます。
UMB(ULTIMATE MC BATTLE)、KOK(KING OF KINGS)、戦極MC BATTLE、罵倒など、それぞれ大会の名前ですが検索ワードとして使ってください。
高校生ラップ選手権なんてものもあります。

調べるの面倒だわ、っていうワガママなオタクには僕のおすすめが下の方に貼ってあるのでぜひ見てください。

まとめ


大体僕はラップバトル見るのにハマってから1年続いてますね、久々に長く続いた趣味(?)だと思います。
ハマって以降、かかってるビートを調べてはHIP HOPを聴くようになりましたし、
バトル中に出てきた韻をメモしたり、外に出ても店の名前で「これ韻踏めるかな」と考えてみたり、辞書を開くようになりました。
ネタ曲作ったり、作詞が楽しくなったりしたのでマジでオタクにこそおすすめしたいです。

少し前にキャッチャー・イン・ザ・ライムというラップ漫画が出たり(もう終わりましたが)、
「かぐや様は告らせたい」や、「私がモテないのはどう考えてもお前らが悪い!」でラップバトルがネタになったり、オタクとラップバトルの親和性はかなり高いと思ってます。












元々僕が歌が好きで自分の発声とか聞き直す作業とかやってたから人の発声とかわかりやすい物にハマった可能性もありますが。
未だにアカペラのラップと女性のラップは好きになれません。
聞いてて恥ずかしいみたいな気持ちはあります。正直ここは自己分析してもよくわかりません。

ただR-指定やLick-Gのアカペララップとかはカッコいいと思ったし、エミネムみたいに単語単位でリズムを取ってるのだったら良いかもしれません。
女性に関しては正直バイブスがなさ過ぎるって感じですね、小倉唯とかのラップも「あぁ、フィーメルラッパーだ…」って感じでした。

まあ別に花澤香菜の恋愛サーキュレーションのラップみたいな部分は好きなんですよ。
声は楽器なので。
例えUSのラップとかで言語がわからなくても、滑舌悪くて何言ってるかわかんなくても音のノリ方や声質の好みなのかなぁ、と思ってます。確証はないです。

こういう記事いつか書こうと思ってたらヒプノシスマイクという、キングレコード主催の男性声優によるラッププロジェクトがそこそこ人気っぽくて嬉しいんですよね。

僕は男なので女オタク層の明確な流行特異点とかわからないし、うたプリとかの頃もいつ流行り始めとかもよくわからないんですが、カラオケのランキング入るくらいには人気になってたし、しかも曲聴いてみたらめちゃくちゃカッコよくて、HIP HOPしてる、声優の声もめちゃくちゃ良いしね。

まあ別に「オタク業界にラップの風を!」とは言わない。
コケたらオタクは注目してなかったコンテンツの失敗に安堵して、
「流行るわけねーんだよな~」って全部見抜いてましたわみたいな感じのこと言い出すから。
んで次似たコンテンツ出て「二の舞かよ」ってネタにされがち。
3話くらいで便乗してけもフレ見始めたような奴らがよぉ……。(仮想敵に腹を立てるオタク)

一過性のコンテンツ(ヘスティアの紐、エレン先生、ゼミママ、クッパ姫みたいな)の消費社会を嘲笑って分析したつもりになって何故か上に立ったつもりになるオタクみたいなの出てくるから。

オタクである年数が長いせいでオタク分析力が年々強くなって愚痴みたいになってしまいました。最後にバーナード嬢曰く。の2巻のページで締めくくろうと思います。

 






































おまけ~俺が個人的に見て欲しい動画~























用語



わからなくなったら見ましょう。
用語知ってから見る必要はないです、後から調べましょう。

【頻出】

・ライム
韻。小節の頭で踏む頭韻、ケツで踏む脚韻などがある。

・フロウ
歌い方。本来は流れみたいな意味。

・ビート
ラップのカラオケ音源。DJが選んだ曲をラッパー達がビートにノリながらラップする。
トラックとも言う。

・バース
フレーズ。1バース目=曲の1番、2バース目=曲の2番とか。

・バイブス
やる気、気持ち、雰囲気、ノリ クソデカい声で殺しに来てる感じのMCはバイブスが高い。

・リリック
歌詞のこと。ただの英語。バースと似た使い方もされる。

・ビーフ
抗争。海外ではこれで死人が出る。

・プロップス
評価、名声。最近はバトルでプロップスを上げてメジャーデビューする人が多い。

・b-boy≒ヘッズ
オタクの使うオタクくらいの意味。HIP HOPが好きな人のこと。
筆者はバトルばっかり見てるバトルヘッズ。

・レペゼン(represent)
代表。Repとも言う。無名なやつが「俺は宮城をレペゼンしてる!」とか言うと「お前誰?」「勝手に背負うんじゃねーよ」「勝手に地元を代表すんな」と脳内でツッコまれる。

・サンプリング
他の曲の歌詞を引用すること。他のラッパーの名台詞を借りる時も。
先行が意味わかんない事言ってるのに客が盛り上がってたら大抵かかってるビートのリリックだったりする。

・マザーファッカー
くそったれ以上に酷い意味があるが、日本人が言う「まだふぁかー」は別に人種差別的なダメージがないし大抵言うことがないけど韻で終わることも出来ない時これで締めた気になれる万能単語になっている。
フリースタイルダンジョンなどではコンプラ(ピー音)がかかりどんな感じで締めたかわからないのであんまり使うべきではない。

・みたいな感じ
 みたいなもんだ、そんな感じ、like a、まるで、とか韻踏む為に謎の例えを出してくる。
上手いけどたまにマジで意味不明

かもしれねぇが /じゃねぇが / 何度も言うぜ 
もうここまで来ると意味不明。

・Hey yo
ラッパーが一番使う言葉。チェケラッチョとか絶対言わない。一番使うのは絶対これ。
これ言わないと言葉が詰まったと思われる。
人によっては「エイ エイ」だったり「ワンツーワンツー」だったり「知らねえ」とか咳払いだったり「マジでそうさ」とかだったりする。

後攻とってんじゃねえ
別にいいだろ。基本ラップバトルは相手の言う事聞いてから返せるので後攻が有利です。
ただちゃんと返さないとまあつまらないので大抵は返します。
先攻取ると「お前に言いたいことあるんだよ」感が出て会場が湧きますがふわっとしたことしか言わないとほぼ負けます。

・ネタ
即興ではなく考えてきたリリック。「ネタを仕込む」から来てる。
正直ここの判別は凄く難しい。相手の言ってる事に返してないのに長い韻踏んだら「こいつ仕込みか?」ともなるけどラッパーともなれば頭の中の韻辞典の引き出しの数が膨大だと思うので、なんとも言えない。
先攻で長い韻踏んでも「お前ネタ臭えんだよ」とか言われる。悪魔の証明。
だからこそ後攻には色々求められます。


そこそこ出る


・ワック(wack)
ダサいやつ。Wack MC、Wack DJとか言う。

・ドープ(Dope)
ヤバい。

・サイファー
輪になって即興でラップをすること。マイクリレー形式だったりする。
FF8は関係ない。「地名+サイファー」出身とか言う。

・マイクロフォン
マイクの事。58と言われたらSHURE社のマイクのこと。
大抵言うことがない時になるべく文字稼ぐときにマイクじゃなくてマイクロフォンって正式名称で言っちゃう。

・R.I.P./RIP(アールアイピー)
安らかに眠れ  Rest in Peace(レスト イン ピース)の略。
繋げて読めばそんな長い言葉でもないけどなぜかアール・アイ・ピーって発音されたりリップとか言われたりする。洋ゲーだとよく見る。海外の墓に書いてあるのでHIP HOPは関係ない。

・ストリート
「ストリートでやってきた」みたいに言うMCが居るけど日本のストリートって何?
海外だとマジで生きる為に必死でやってる人間が路地裏で溜まってたりするけど日本で使うなら「なんか治安悪い地元」くらいのニュアンスでいい。と思う。

・パンチライン
決め台詞、というか決まったセリフ?相手に刺さった、「これ言われちゃったよw」みたいなセリフ。

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